日本とアメリカの医療保険の違い
日本の医療保険制度は国民皆保険といって、
国民全員(1億2700万人)が加入することが義務付けられています。(100%)なので、5つの医療保険制度の中のいずれかひとつの公的医療保険に加入しています。
一方、アメリカの公的医療保険は、高齢者や所得の少ない人が対象となっていて、加入者は約8000人(25%)。その他民間の医療保険に加入している人が、約2億人(約62%)。無保険者が約4000人(13%)となっています。
医療の価格決定のしくみにおいては、日本は保険診療の価格は国(厚生労働省)が決めているのに対して、アメリカは、原則として病院が決定しています。
ただし、日本では差額ベッド代は病院が決め、アメリカでは請求できる金額は保険により異なります。
医療サービスにおいては、日本では入院、外来、薬剤費とも公的保険の対象となり、患者が病院を自由に選べる。対してアメリカは、公的医療保険は給付範囲に制限がある(歯科は対象外、外来、薬剤は任意加入等)。また、民間保険は受診できる病院が限定されていることが多く、保険会社が「必要」と認めない医療は保障されす、全額自己負担となります。
日本とアメリカに医療費と比較すると、日本に比べてアメリカの医療費はものすごく高額です。アメリカの一般の初診料は150ドル~300ドル、専門医を受診すると200ドル~500ドル。入院した場合は、室料だけで1日2000ドル~3000ドルくらいの請求を受けるそうです。1日の室料だけでもニューヨーク圏中間給与所得者の1ヶ月分の月給相当かそれ以上の金額です。
例えば、日本で急性虫垂炎で7日間入院した場合は、
日本の医療費は、約31万円(自己負担3割で約9万円)程度ですが、アメリカの医療費は、入院・手術(1日入院)で1万ドル以上かかります。
日本の公的医療保険のお陰で医療費の自己負担を少なくてすむのです。