今どきの医療保険とは
今どきの医療保険とはどのようなものなのでしょうか。
入院治療の環境は近年大きく変わってきました。
平均入院日数の短期化
5日以内の入院の増加
1日あたりの医療費の増加
今はどこの保険会社の医療保険でも「日帰り入院」を保障するのが当たリ前になりました。
古い保険だと5日以上の入院で5日目から保障します・・・
という内容でした。
ですが現在は、5日以上も入院することが少なくなっています。
では、5日以内の入院で退院できる病気とは具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
入院日数が5日以内の疾患例 |
|
---|---|
肺気腫(気管支鏡) | 3日 |
大腸ポリペクトミー(内視鏡的粘膜切除) | 3日~4日 |
急性胃腸炎 | 5日 |
鼠径ヘルニア | 4日 |
薬疹 | 5日 |
膀胱腫瘍またはその疑い(経尿道的膀胱腫瘍手術) | 4日~11日 |
白内障(眼科レンズ) | 4日 |
声帯ポリープ(切除術) | 3日 |
顎骨腫瘍(摘出術) | 4日~5日 |
EPS(経皮的カテーテル心筋焼灼術) | 3日 |
などがあります。
ただし、ここに上げたのは一般例で状況により個人差がありますので、
あくまで参考例としてご参照ください。
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また、最近は入院日数が短期化傾向にあります。
それはなぜでしょうか。
考えられる原因は2つあります。
1.診療報酬の改定
2.医療技術が高度化した
一つ目は、少子高齢化により、人口1人あたりの医療費増大し医療財政が悪化しているため、国が政策として入院治療費の増大を抑制しているからです。
具体的には診療報酬の改定です。
一般病棟への入院時
「特別入院基本料」「14日以内加算」「15日~30日加算」があります。
効率的な病院経営のためには、この加算金をとらざるを得ないわけです。
診療報酬点数の具体例の一部を以下の表にしました。
(診療報酬点数表Web 2014より掲載させていただきました)
区分 |
基本名称 |
点数 |
---|---|---|
初診料 | 282点 | |
再診料 | 72点 | |
入院料 |
一般病棟入院基本料(1日につき) |
1,591点 |
医学管理 |
特定疾患療養管理料 |
225点 |
処置 |
創傷処置 |
45点 |
手術 |
胃切開術 |
9,970点 |
検査 |
基本的検体検査実施料(1日につき) |
140点 |
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2つ目は、治療の高度化です。
例えば、腹腔鏡や胸腔鏡などの体に対する侵襲性が低い医療機器を用いた診断や治療を行っているので、身体へのダメージがい軽減されるので、回復も早いため入院も短い期間で済むわけです。
開腹手術(15.2日)⇒腹腔鏡手術(9.4日)
開胸手術(22.3日)⇒胸腔鏡手術(11.3日)
(出典「デジタル大辞泉」小学館より)
技術の進歩により手術後の平均入院日数も短縮されました。
また、1日あたりの医療費はここ10年間で増加しています。
平成13年に2.41万円だった医療費が平成23年には3,16万円となっています。
(医療費の動向 厚生労働省)
これは、短い入院期間中に高額化した治療を行うこことにより、入院1日あたりの
医療費が増加しているためです。
一方では、入院医療費の抑制と低侵襲医療の普及により、入院期間を短期化し、
従来行っていた一部の治療は通院で行うようになっています。
以前は、入院中に行っていた検査や処置、放射線治療なども現在は、通院による治療へとシフトされるようになっているからです。
今後増々、通院による治療は重要性は増してくるようになるでしょう。
今どきの医療保険のポイント